BLの歴史 竹宮惠子先生の漫画『風と木の詩』 BL入門者向け 2015年03月03日 男同士の同性愛の歴史は、ホント、大昔からあったことだけど、現在のBLに類似する読みものが、実は江戸時代あたりにもあったんだってー、驚きですよねぇー。 だけど、現在のBL作品の形を成したのは、1970年代後半からって言われてるんだよね。 BL漫画を世に知らしめた先駆けの作品、1976年から1984年まで、小学館の『週刊少女コミック』『プチフラワー』で連載された、竹宮惠子先生の漫画『風と木の詩』。 衝撃的でしたネ。(って、歳がバレる?!) 「ジルベール・コクトー」と「セルジュ・バトゥール」という共に孤独を抱えながら、対照的な二人の少年の愛の物語なんだけど、この二人の少年同士の性交渉はもちろん、父と息子の近親相姦のシーンなんかもあって、実に過激で挑戦的な作風だったんですよね。 でも、なんで竹宮惠子先生が、男性同士の恋愛を描こうと思ったのかというと、当時は、ベッドで男女の足が絡まっているのを描いただけで、警察に呼び出されるような時代。 竹宮先生は、作品を描く上で愛やセックスもきちんと描きたかったから、男×女がダメなら男×男でいけばイイっていう発想からなんですって?! え、えぇ~っ、だからって、男同士はもっとダメだろう?!って思うのは、わたしだけ?? まー、いずれにしろ、当時のタブーを打ち破り、漫画界だけじゃなく、広く世間に影響を与えた作品になったことは確か。 寺山修司は「これからのコミックは、『風と木の詩』以降という言い方で語られることとなるだろう」と語り、河合隼雄は「少女の内界を見事に描いている」と、上野千鶴子は「少年愛漫画の金字塔」と評しているくらい… 主人公が少年であるという衝撃は大きいですが、単なる少女漫画の域を超えた、深く壮大な愛の物語…ぜひご一読あれ! ちなみに、「ボーイズラブ」という名称が言われだしたのは、2000年台に入ってから、とある男性編集者がキャッチコピーとして思いついて使ったのが始まりみたい。 そしてついに現在では、『腐女子』なる言葉も生まれ、電子コミックの普及によってジャンルを確立し、ファンが急増? っていうか、隠れファンが表にどんどん出てきてるって感じかな? >>>BLをスマホでコソッリ読むなら『コミなび』 ▼兄弟えろ執事▼ PR